トレードの心構え

トレードで価格すことができない大切な2つのトレードプラン

次のうち、あなたはいくつ当てはまるでしょうか?

  • 行き当たりばったりのトレードをしてしまう。
  • 早くポジションを持ちたくて、すぐに飛びついてしまう。
  • いつも損切りに躊躇してしまう。
  • どこで利確すべきか迷ってしまう。
  • トレードが上手くなっている感覚がない。

もし、該当するものがあるのなら、ぜひこの続きを読んでください。

実は、これらはあなただけではなく、多くのトレーダーが抱えている悩みです。
ではなぜ、このような悩みが生まれるのでしょうか?

それは、「どうトレードするのか」という明確なトレードプランがないからかもしれません。

トレードプランがないから、

  • 一貫性のないトレードを繰り返し、成績が安定しなかったり、
  • オーバートレードして、無駄に時間とコストを使ったり、
  • 損切りを放置してしまい、大きな損失となってしまったり、
  • いつ利確すべきか迷い、結局少ない利益となってしまったり、
  • 蓄積がないトレードを繰り返し、いつになってもトレードスキルが上達しなかったり

といった冒頭のような悩みが生まれるのです。

今回は、トレードプランについて詳しく解説していきます。ぜひ最後までお付き合いください。

トレードプランが必要な3つの理由

まずは、トレードプランがなぜ必要なのか整理していきましょう。

理由1 トレードに一貫性が出る

トレードプランがなければ、一貫性のあるトレードを続けることができません。

人はプランも何もない状態だと、感情に任せたトレードになりがちです。トレードの意思決定を事前にしておくことで、一貫性のあるトレードをすることができます。

トレードに一貫性を持つことができなければ、何が良くて、何がダメだったのか検証できません。

「今日はたまたまうまくいったけど、明日はどうなるかわからない」そんなギャンブルを続けているようなものになってしまいます。

理由2 オーバートレードを防ぐことができる

あなたもチャートに向かうと、早くポジションを持ちたいと思うでしょう。

それは、ポジションを持つことで人は一種の興奮を覚えるからです。「儲けるかもしれない」と期待を胸に馬券を買う感覚によく似ています。

しかし、むやみやたらにポジションを持つことは、資金と労力の無駄になります。高確率で勝てるポイントを厳選して勝負する意識がトレードではとても大切です。

トレードを絞るためにも、事前にプランを練っておくことが必要となるのです。

理由3 事前にリスクを把握できる

トレード前にプランを作ることで、取るべきリスクや損切りラインを冷静に考えることができます。

先ほど、ポジションを持つことで人は興奮を覚えるということを言いました。これは、勝つことだけを考えて、「いくら儲けるか」という計算をトレード前にしてしまっているということです。

つまり、「トレードすること=○○万円儲ける」というように、勝手に自分で儲けた想像をして興奮するわけです。

トレードする際に、自分が損をすることなど微塵も考えていないわけですから、トレードの瞬間にポジションサイズを決めたりしたら大変です。

トレード前に、取るべきリスクや損切りラインを明確にしておくことで、トレード中は感情に左右されず、冷静な判断をすることができます。

2つのトレードプラン

さて、トレード前にプランを用意しておく有用性をお話してきました。

ここまで、トレードプランと一言で説明してきましたが、実はトレードプランには、2つの種類があります。

それが、「トレーディングプラン」と「ゲームプラン」です。この2つのプランについて、一つずつ見ていきましょう。

トレーディングプランとは

トレーディングプランとは、トレーディングにおいて常に正しい意思決定を行うためのガイドラインのことをいう。

トレーディングプランは2つの要素からなる。

1つは買いシグナルや売りシグナルを生成するトレーディングシステムやトレーディング手法であり、もう一つはマネーマネジメントパラメータである。

具体的に言えば、仕掛け、手仕舞い、ストップを置く位置、ポジションサイズ、一般的なリスク水準が主な要素だが、このほかにも、どの市場でトレードすればよいかや、トレーダーの気質、トレーディングスタイルも重要な要素となる。

さらに、トレーディングで見落とされがちな、パフォーマンスの検証方法もプランに含めなければならない重要な要素だ。

具体的に言うと、

  • シグナルを出すトレーディング手法
  • エントリー、利益確定、損切り
  • ポジションサイジング
  • 市場選定
  • トレードスタイル
  • パフォーマンス管理

このようなものがトレーディングプランに該当します。トレードにおける基本方針と言ってもいいかもしれません。

例えば、仮にあなたが他の人から資金を預かってトレードをするとなったとしましょう。資金提供者にどういう方針でトレードをするのか説明する場面を想像してみてください。

あなたに運用をお願いする人は、

  • どういったシステムなのか?(トレンドフォロー?逆張り?)
  • どういったときにエントリーし、利益確定するのか?
  • どうなったら損切りをするか?
  • リスクはどの程度とるのか?
  • 1トレード当たりの許容損失額はいくらか?
  • どういった市場をトレードするのか?
  • 一日何回トレードするのか?
  • どの程度ポジションを保有するのか?
  • どの程度のパフォーマンスを見込んでいるのか?
  • パフォーマンスはどのように管理され、改善・修正が行われるか?

このようなことをあなたから聞きたいと思うでしょう。その際、あなたが説明する内容がそのままトレーディングプランになります。

トレーディングプランは、例えるならトレード目標に最短最速でたどり着くための地図です。トレーディングプランを立てないで、トレードするのは、地図を持たずにまったく知らない土地を歩くのに似ています。

地図がなければ、たまたま目標に辿り着くことはあっても、それは結局たまたまです。つまり、再現性がないのです。

堅実なトレードを重ね、収益を上げるためには、一貫した基本ルールが必要です。

トライ&エラーを重ね、検証・改善を図っていく。トレーディングプランは毎日更新するようなものではありませんが、定期的に見直す必要があります。

そのためにも、トレーディングプランは明文化しておくべきです。

ゲームプランとは

では、次にゲームプランです。

ゲームプランとは、あらかじめ決めておいたルールに基づき、その日の市場におけるトレンド、ボラティリティ、ファンダメンタルを考慮した上で、どのようにエントリーするかという具体的なトレーディング方法をいいます。

ゲームプランでは、ストップの移動、失業者統計が発表されたあと何をすべきか、相場がトレンドラインをヒットするまで待ってからエントリーする、といったトレーダーが取るべき具体的な方法が規定される。

例えば、

  • トレンド
  • ボラティリティ
  • インディケーター
  • 損切り幅の設定
  • それに伴うロット数
  • 指標発表の時間

など、その日の相場状況に合わせ、トレンドライン、水平ラインを引き、実際にこうなったらこうするという具体的なプランを言います。

さて、トレーディングプランとゲームプランを説明してきましたが、この2つプランを整理すると、

「トレーディングプラン」とは、トレードにおける基本方針であり、たまに更新する必要があるもの。

「ゲームプラン」とは、1トレードにおける具体的なプランであり、トレードごとに更新する必要があるもの。

ということになるでしょう。

医師は、患者を診察する前に病気に対しての対処プランを持っています。例えば、ある特定の症状だと、

  • こんな薬を出す
  • こんな処置をする
  • こんなアドバイスをする

そんな一般化した対処プランです。これがトレーディングプランにあたります。

そして、患者を診察し、患者の性別、体力、年齢、症状の度合いなど、これらを考慮し、基本的な対処プランに基づいた対処をします。

もちろん、誰でも、同じ薬の量ではないし、同じ処置、同じアドバイスではありません。眼の前の患者の状況を診て対処します。

基本的な方針は決まっているけども、個別に対応するわけです。

これと同じように基本方針というトレーディングプランに沿いながら、個別具体的に対処していくのがゲームプランです。

良いトレーダーとは

良いトレーダーは、市場が開く前に下準備を済ませ、市場が開くのを待ちます。

戦略やリスクを定めたトレーディングプラン、その日の相場環境に合わせたゲームプランも作成済みで、プランどおりの動きをするのを虎視眈々と待ちます。

計画を立て、相場に対して複数の想定をし、すぐに対応できるようにしっかりと準備しているのです。

もし、トレーダーとして、本気で成功したいなら、十分に練り上げられたプランが必要です。

プレッシャーを受けてもプランどおりにトレードするメンタルも重要と思うかもしれませんが、十分に検証されたトレードルールを持つことで、それに従えば良いという自信が生まれ、メンタルに依存する割合も少なくなります。

もし、あなたがまだ明確なトレードスタイルを確立できていないのなら、ぜひ2つのプランを意識して日々トレードしてみてください。